これも「仕事ができる」ってことです
ギガジンのヘッドラインニュースで取り上げられていた@ニフティのデイリーポータルZの記事が珍しく(?)面白かったので取り上げてみます。ギガジン読者の方なら皆さんご存知でしょうが、このデイリーポータルZは生活の周りにある様々なことを独特な面白視点から取材して、それを毎日せっせとアップしているサイトです。@ニフティの中にありますが、良くも悪くもニフティの他のサイトとは全然違う雰囲気です。(詳しく知りたい方はこの記事などを参照ください)
伝説のお弁当屋さん(デイリーポータルZ)
記事は、初台にある行列の出来るお弁当屋さんが今月末で閉店するということで、その店主の方にお店を始めたいきさつなどについて取材したものでした。その店主の女性は記者の仕事をはじめたきっかけは?という質問に
「ガールズバンドをやったり古本屋でアルバイトをしたりしていたんですが、自分でなにか新しいことを始めたいと思って、もともと知り合いが似たような店をしていたのでアドバイスしてもらって、車はかき氷屋さんだったものをヤフオクで手に入れて、勢いで始めてしまいました」
と語っていました。記事中で記者の方も驚いてますが、調理師とかではなくバンドしたりバイトに明け暮れたりという生活をしていたという経歴は、良くも悪くも今どきの若者といえると思います。そして、ヤフオクで購入した車を使って友達がやっているからという理由で始めたお弁当屋さん。
ここまでの話を聞いただけなら、素人商売では普通失敗すると思うでしょう。ところが、最初新宿近辺で警察に注意されたり、お客さんが来てくれないといった失敗を繰り返しながらも、数年間続けてきたお店は初台周辺では行列の出来るお店として繁盛してきたのです。記事の写真を見るとわかりますが、ランチョンマットの看板(?)といい理由はわかりませんが巣箱のオブジェなど、そこかしこに店主の女性のセンスが光っています。
そしてさらに驚くのがこの女性、お弁当屋さんを廃業した後、何の関係もない会社で事務職として働くことになっているということです。なんというか、「普通」の考え方だと自分がやっていたことと関係ある仕事に転職をすると思うのですが、身体もきつかったということもご本人は語っていますが、新しい仕事にそれ程困難を感じているようにも見えません。このインタビュー全体を読んでいて、この女性もまた「仕事ができる」人なんだろうと思いました。
「普通」に考えれば、飲食業の経験もないフリーターが突然お弁当屋さんを始めたってうまくいくわけがありません。ところがこの店主は、彼から教わったというカレーをお弁当として販売しようと思い立っただけで、自分でも「勢いで」商売を始めてしまいました。最初こそ経験の少なさから挫折しかけますが、彼女の持つ才能と商売をするのに都合の良い場所を得るという少しばかりの幸運のおかげで連日行列の出来るお店を作ることができたのです。そして、お弁当を販売する中で少なからずお客さんとの交流が生まれ、またこうしてWEB上に記事を掲載してくれる人も現れました。
私はこれまで「仕事ができる」ということは自分の判断でテキパキと仕事を進められて、正社員として順調にキャリアを積み上げていくことだと、漠然と考えていましたが、実際には彼女のような人も「仕事ができる」人なのでしょう。仕事ができるということは、正社員とか個人営業の弁当屋ということではなく、その仕事にどれだけ打ち込むことが出来るかということと、それを通じてどれだけ一所懸命仕事ができるかということなんだろうと思いました。そして仕事ができる人のまわりでは、人と人の交流が生まれてさらにその人を成長させてくれます。(記事の女性もお客さんからの一言で弁当屋を続けようと思ったことがあるそうです)彼女はその上、あっさりと自分の弁当屋としてキャリアは捨てて、新しい仕事に取り組むそうですが、きっとその先でも良い仕事をすることが出来るのではないでしょうか。
今、自分の仕事を振り返ってみるきっかけをこの記事は与えてくれたと思います。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|

